認知症高齢者の早期発見へ!「SOSネームプリント」の現状と実効性を高めるための質疑

高齢社会を迎えるなか、川崎市においても認知症の高齢者の方が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる環境づくりは、最優先で取り組むべき重要な課題です。
今回は、令和8年(2026年)第1回定例会にて私が行った、「認知症高齢者行方不明対策ネットワーク事業(SOSネットワーク事業)」の「SOSネームプリント」に関する質疑と、それに対する健康福祉局・消防局からの答弁についてご報告いたします。
SOSネームプリントとは?
認知症などで外出時に道に迷ってしまう恐れのある高齢者が、自宅に戻れず困っている際に、周囲の方が早期に発見・保護できるように配布している専用のシールです。シールには個別の登録番号とコールセンターの連絡先が印字されており、万が一外出先で保護された際、素早く身元を確認し、ご家族へ連絡をつなぐことができる仕組みです。
議会での質疑応答
登録・利用の現状と、現場での活用実績について

「SOSネームプリント」の現在の登録者数・利用者数と、実際に現場(警察・消防・市民)でどのように活用されているのか、直近の実績について伺います。
答弁を確認する
令和8年1月末時点で、登録者数は929名、ネームプリント利用者数は846名です。
また、令和6年度にネームプリントを活用してコールセンターに連絡をいただいた事例は28件(内訳:市民等13件、警察10件、消防の救急隊5件)ございました。緊急連絡先へスムーズに連絡が取れたことで、無事帰宅等に結びつき、ご家族の支援につながったと認識しております。
議会での質疑応答
救急隊員との連携と市民への周知強化

この仕組みが実効性を持つためには、現場での確実な活用と市民の正しい理解が不可欠です。救急隊員等への周知の徹底状況と、市民・事業者への今後の周知強化について伺います。
答弁を確認する
【消防局】 救急隊員をはじめ、認知症高齢者等に接触する可能性がある職員に対し、広報チラシ等を用いて周知を行っております。引き続き各種研修等の機会において周知を徹底してまいります。
【健康福祉局】 町内会・自治会でのチラシ回覧や、地域包括支援センター、市内約300か所の介護事業所等への配架、市ホームページ等で周知を図ってきました。今後も関係機関や市民、事業者の皆様に広く知っていただけるよう努めてまいります。
POINT
要点まとめ
- 利用状況と活用事例: 令和8年1月末時点で846名が利用。令和6年度には28件の活用事例があり、実際の早期発見・無事帰宅に大きく貢献している。
- 現場の連携と周知: 消防・救急隊員への現場周知は始まっており、今後は研修等を通じてさらに徹底させる。
- 今後の課題: より多くの市民や地域事業者にこの仕組みを知ってもらい、「地域の見守りの目」をさらに広げていく必要がある。
SUMMARY
最後に

今回の質疑を通じて、「SOSネームプリント」が実際に年間数十件もの早期発見・安心な帰宅につながっているという、確かな実績を確認することができました。
しかし、この制度がさらに命を守る仕組みとして機能するためには、「現場の救急隊員や警察官が迷わず確認できること」、そして何より「地域住民の皆様が、シールに気づいて行動できること」が欠かせません。
単に制度を作るだけでなく、行政・消防・警察、そして地域社会が一体となった「温かい見守りのネットワーク」になるよう、今後も現場の声を届けてまいります。
MORE INFORMATION
関連情報
認知症等行方不明SOSネットワーク
川崎市が実施している「認知症高齢者等行方不明対策ネットワーク事業」の全体概要や、事前登録の手続きについて詳しく紹介されている川崎市の公式ページです。万が一のときに備えた地域のサポート体制をご確認いただけます。
広報チラシ「SOSネームプリントをご存じですか?」
「SOSネームプリント」の目的や具体的な使い方、コールセンターへの連絡方法などがわかりやすくまとめられた案内チラシです。ご家族での共有や、地域での周知・回覧などにもぜひご活用ください。




